『CHILLCAMPRIDE 2019 -マイノリティ- 』

2019.09.02 Monday

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    JUGEMテーマ:自転車ショップ

     

     

     

    『平成最後』のあの夏が終わり。

    『令和最初』のこの夏も終わった 今、

    私は、次なる闘いの地『名古屋』へと向かう為の フライト中である。

     

     

    飛行機のこの小さな窓から見る その緑濃い素晴らしき『亀田半島』を眼下に見下ろし、

    まるで初めて飛行機に乗った子供かの様に、ずっと窓に張り付いている。

     

     

    自転車に跨り、仲間と共に汗や血を流し駆け抜けた、果てしなく続くあのグラベルや坂道も
    上空から見れば なんて小さな半島と言えよう。

     

    この激戦で負った左の脛の切り傷でさえ、今は 愛おしく見える。
     

     

     

    あの夏』が終わり、
    仲間達は一旦 解散したが
    2019年のこの夏、僕は再び 奴らを集結させた。
     
     
    『亀田半島』で、やり残した事があるから。

     

     
     
     
    CHILLCAMPRIDE 2019 -再会-』 
     
    −令和元年 八月二十四-二十五日−
     
     
     
    去年の最強メンバーから3名が抜けた、6名が集結。
    この頭数では、とてもじゃないが今回のミッションをクリア出来ない。
     
    悩んだ我々は、強靭な戦闘能力を兼ね備えた新兵達をすぐさま募集した。
    そして集まってきてくれた勇気ある男達 6名がここに合流。
    虫の様な体力の24歳から、手負いの62歳まで 実にバラエティに富んだ人選だ。
     
    どの顔ぶれを見ても、どこか頼りない戦闘前の新兵達の姿である。
     
     
     
    そこで我々は、心から信頼出来る ある1人の伝説の男を内地より呼び寄せた。
    CHILLCAMP2017の戦友であり、
    マルチーズ殺しの異名を持つ男。
    ヨシオ隊員である。
     
     
    相変わらず陽気な姿で現れた ヨシオ隊員との再会。
    後に、戦闘の中盤戦、左の民家から不意に飛び出して来たマルチーズに轢かれて落車する事になるとは
    この時いざ知らず。
    彼は久々の戦闘で、かなり浮足立っていた様だ。
    尚、マルチーズは無傷元気一杯で飼い主の元へと走り去り、事無きを得た。
    現場には倒れ込んだヨシオ隊員一人が取り残されていた。
     
     
     
    話を戻そう。
     
     
    これで準備は整った。
    申し分のない、史上最強の13名のパーティ。
    TEAM GRAVELHUNT がここに結成。
     
     
    我々がやり残した事。
    それは、2017と2018のルートを組み合わせた
    『難攻不落の山岳ルート』を制覇する事。
    またそれ故に、目的地までの道のりの大半がグラベルを走る事となるのだ。
    その為、僕達は数ヶ月前から ミーティングを繰り返し、
    それぞれのバイクのアップグレードを施し、この日の決戦に備えた。
     
     
     
     
     
    ある者は、ラックを追加し。
    またある者は、WALDバスケットを追加。
    そして、フロントバッグを追加する者や、ステムバッグを追加する者。
    フロントを1x化する者に、タイヤを前後チューブレス化する者。
    野営の為のテントを新調する者や、
    快適な睡眠をとる為の、シュラフを新調する者。
    もちろん、スペアチューブやチェーンカッターなどのメンテナンスアイテムについては、
    隊員一同、慎重に準備を進めた。
     
    この準備期間は、一人一人の この挑戦への飽くなき執念が感じ取れる瞬間であった。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    必ずミッションを成功させよう。
    誰一人として欠ける事なく、全員でゴールへ向かおう。
     
    百戦錬磨の我々の、長い長い 旅路の始まりだ。
     
     
     
    ※先輩隊員が後輩隊員達をサポートしながら走っている様子。
     
     
     
    第一の関門を突破した隊員達は
    すぐさま第二の関門へと向かうのだ。
    我々にとって、アスファルトを走るのは、『束の間の休息』と言ったところか。
     
     
     
     
     
     
    容赦なく、次から次に我々に 襲い掛かって来る、泥 どろ ドロ。
     
    一度、泥水に浸かった我々にはもう、恐い物など何もない。
    一心不乱にクランクを回すのみだ。
     
     
     
     
     
     
    危ないっ!!
    赤い首輪を付けた 野生の山ヤギ達が我々の行く手を阻んでくる。
     
    だが、我々にその手は通用しない。
    ここも 一心不乱にクランクを回し続けるのみだ。
     
     
     
     
     
     
     
    道なき道をも平気に進んでしまうのが、CHILLCAMPRIDE。
    道が無いのではない、そこに道を創るのが、GRAVELHUNTER。
     
     
     
     
    ここで初めて、休憩と言う名の優しさを隊員達に与える。
    新入隊員達に、ドン引きされないが為にだ。
     
    この日はやけに蒸し暑く、水分や塩分を小まめに取るよう新兵達に指示をした。
     
     
     
     
     
    補給を済ませ、馬鹿話をし、しばし休んだ後は、さらに山奥へと進む。
    泥水を求めて、奇声を発しながら、我々は進む。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    『道』というものには、『クダリ』があれば必ず、『ノボリ』がやって来る。
    だがしかし、誰一人として この辛い坂道に文句を言う者はいない。
    後は振りかえらず、前のみを見据えて、ただただ クランクを回す。
     
     
     
     
    いつもはスーツを着て、
    大門基地にて仕事の大半の時間を過ごす、サボリーマン ダイキ隊員もこの日ばかりは必死だ。
    自転車を手押しさせたら、彼の右に出る者はいない。
    彼にとっては人生で初めてのアドベンチャーライディング。
    先急ぐ旅ではない。今回の戦闘での、良い意味でのペースメーカーだ。
     
     
     
     
     
    『束の間の休息』を取りながら チーム力を高める この時間。
    サドルトークは、大所帯のチームにとって 欠かす事は出来ない。
    常に緊張感を持ちグラベルを攻略して行く我々にとって、癒しの時間なのである。
     
     
     
     
    そして戦闘はまたやって来る。
     
     
     
     
     
     
     
     
    我らの前に、グラベルは続くのだ。
     
     
     
     
    真っ直ぐに。
    ただただ 延々と。
    真っ直ぐに。
     
     
     
     
    ※写真は 一年越しにこのグラベルを攻略したケースケ隊員の満足げな様子だ。
     
     
     
     
    誰もいない、森の真ん中での休息は実に気持ちがいい。
    聞こえてくるのは、仲間の笑い声と小鳥達のさえずりのみ。
    隊員達は皆、この贅沢極まりない時間が大好物なのである。
     
     
     
     
     
     
    近年、流行の真っ只中である『ウルトラライト』と言う言葉。
    我々のチームにはそんな言葉は不必要。
     
    クロモリブデンと言う、少々重く、しかし 実にしなやかで かつ美しく
    そして 地面から来る どんな振動からも身を守ってくれる タフな戦闘機に跨り、
    野営に必要不可欠な、テントやシュラフ、着替えや歯ブラシ、ビールにワインにウィスキー、
    そして、空腹を満たすための沢山の食料を搭載して走っている。
     
    我々には、『ウルトラヘヴィ』と言う言葉が一番しっくり来るだろう。
    重戦車には、多くの燃料を必用とする。
    故に、我々は 走ってはすぐに休憩し、燃料を補給するのである。
     
    『必用な物は持って行く。必用そうな物も持って行く。』
    これが、我々 グラベルハンター達のモットーなのである。
     
     
     
     
     
    いよいよ前半 最大の山場。
    2017年度に一度 攻略した『獣の林道』と、相まみえる事となる。
    隊員一同、より一層 気を引き締め 林道へと突入する。
    音楽のボリュームを上げ、鈴を鳴らし、ホイッスルで我々の存在を知らしめる。
    いるかいないかも分からない『獣達』へのゴキゲンな挨拶だ。
     
    ここではかつて、
    鹿に轢かれそうになった勇者達や、
    熊に追いかけられた勇者達がいる。
    下りでパニアバッグを飛ばして 気づかずに下り切った勇者もいるんだ。
     
    絶対に、油断してはならない。
     
     
     
     
     
     
     
     
    やがて山頂まで辿り着くと、
    獣対策スぺシャリスト 特攻隊長 ヤン隊員が先発としてフルスピードで下って行く。
    それに続けとばかりに、他の隊員達も一斉に下り始める。
    この爽快さを求め 辛い山道を登っていると言っても過言ではない。
     
    隊員達がヤン隊員に抱く『信頼感』というやつは、絶大である。
     
     
     
     
     
     
     
     
    『獣』への恐怖感と、
    ダウンヒルから来る高揚感とが 隊員達の心の中を交差する。
     
     
     
     
     
     
     
    やがてこの『獣の林道』は出口を迎え、聖水で血や汗を流す。
    緊張感から解き離れた瞬間だ。
     
     
     
     
     
     
     
    ここでリョウ隊員が新兵達に向けて得意げに、川での走り方講座を開く。
    新兵達へ向けた、先輩隊員からのささやかなオリエンテーションだ。
     
     
     
     
     
     
    リョウ隊員は、自転車が川に流されそうになった時の対処方法もしっかりレクチャーしてくれた。
    みんながそれを見て笑っていた。
    こうやってチームは出来上がって行くのだ
     
     
     
     
     
    一通り、彼を馬鹿にした後は
    いよいよ最後の関門『ダーマ神殿』へと一行は向かう事となる。
     
    隊員達の背中からは、
    みなぎるオーラが漂っている。
    もう迷いは無い。
     
     
    ※写真は、ヨシオ隊員がマルチーズに轢かれる5分前の様子だ。
     
     
     
    最後の砦『ダーマ神殿』入口。
    2018年 我々がもっとも苦しめられた、極悪非道 伝説の林道だ。
    4キロの登りを経たのち、7キロの極上ダウンヒルが我々を待ち構える。
    しかし、濃霧だった昨年は隊員一同 その辛さと恐怖心から、精神崩壊する危機に陥った。
     
     
     
    戦闘態勢を整える。
    食料や水分を十二分に摂取する。いや過剰に摂取する。
    そして、それぞれのポディションの確認。
    経験者が未経験者へ、ルートの特徴を伝える。
    戦闘機に異常はないか。
    無理している仲間はいないか、一名ずつ点呼を取る。
     
     
     
     
     
    皆、やる気に満ちた表情だ。
     
     
     
     
     
     
    いざ、出陣。
     
     
     
     
     
    右から来る、強い川のせせらぎが我々を襲う。
    しかし、リョウ隊員からレクチャーを受けた甲斐もあり、
    隊員達は何とか難を逃れる。
     
     
     
     
    グングンと登り、標高を獲得する。
     
     
     
     
     
     
    1.5キロ地点。もうダメだ。
    全ての体力を使い果たした 我々は、誰が何を言うでもなく
    戦闘隊形をすぐさま手押しの隊形へと変化させる。
    誇り高き隊員達だが、ここではプライドという言葉は一切 通用しない。
    昨年 学んだ事は今年に活かす。
    確実に、『TEAM』として機能している 最強のメンバー達だ。
     
    13名、全員が『共鳴』し合った瞬間だった。
     
     
     
     
     
    ※ヘビを見つけてビビる隊員達の様子。
     
     
     
    ヤマ隊員、ダーハラ隊員、ケータ隊員、タケ隊員達もよく食らいついて来てくれている。
    、今や立派な戦力だ。
     
     
    御年62歳の新兵。おっちゃん隊員。
    CHILLCAMPRIDEに、歳の差は関係ない。
    『頂上はすぐそこだ。』と嘘をつき、励まし合うしか他に無い。
    おっちゃん隊員の背中が、やけにカッコ良く見えた。
     
     
     
     
    やがて 我がチームのスピードスター ケースケ隊員から
    ここを登り切れば、下りに入るという一報が飛び込む。
    これには隊員一同、歓喜したのを覚えている。
     
     
     
     
    でも、ここから先のダウンヒルの事は、何も覚えていない。
     
     
    ただ一つ、鮮明に覚えている事は、
    去年 拝む事の出来なかった、遠くに霞む巨大な活火山『恵山』を眺めながら
    仲間達と雄叫びを上げ、極上なるダウンヒルを全身で浴びながら、
    至福のひとときを過ごした、という事実だけだ。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    例えばきっと、この世界にアスファルトしか無かったとしたら、
    僕らはここまで この『遊び』に魅了されていなかっただろう。
    だからこそ 我々は走り続けなければいけない。
     
     
     
    グラベルハンター達の、熱き、熱き 戦いはこれからも続いて行く。
     
     
    進む先に、砂利道がある限り。
     
     
     
     
     
    最後に、この『マイノリティな遊び』の達人達をここに記し、キーボードを置く。
    やがて、この函館で『マジョリティな遊び』となる事を、心から願って。
     
    この者達は、固い絆で結ばれた13名の、『遊び』の先駆者達である。
     
     
     
    戦闘機『SURLY STRAGGLER』
    手押しのスペシャリスト 『ダイキ隊員』
     
     
     
    戦闘機『ALL-CITY MACHOMAN DISC』
    年下からのイジラレスペシャリスト 『ダーハラ隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY CROSSCHECK』
    ムードメイクのスペシャリスト 『シマズの兄貴隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY KARATEMONKEY』
    御年62歳 木工のスペシャリスト『おっちゃん隊員』
     
     
     
    戦闘機『KONA SHRED』
    獣対策スペシャリスト 『特攻のヤン隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY WEDNESDAY』
    体力が虫スペシャリスト 『ケータ隊員』
     
     
     
    戦闘機『ALL-CITY GORILLA MONSOON』
    新 酒豪スペシャリスト 『ヤマ隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY PACER』
    キッチンのスペシャリスト 『コックのタケ隊員』
     
     
     
    戦闘機『ALL-CITY ELECTRIC QUEEN』
    メカニックのスペシャリスト 『ヨコチン隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY WEDNESDAY SINGLE』
    年上イジリのスペシャリスト『リョウ隊員』
     
     
     
    戦闘機『SALSA  EL MARIACHI』
    マルチーズ殺しのスペシャリスト『ヨシオ隊員』
     
     
     
    戦闘機『ALL-CITY MACHOMAN』
    嫁の尻に敷かられスペシャリスト『エースのケースケ隊員』
     
     
     
    戦闘機『SURLY KARATEMONKEY』
    全体指揮統括林道案内のスーパースペシャリスト『ヨーヘー大佐』
     
     
     
     
    CHILLCAMPRIDE 2019
     
    SPECIAL THANX !!!!!!
    MITTU!!!
    TEAM SCC Mr&Mrs.HASEGAWA!!!
    &
    TOI WATER CAMP FIELD!!!
     
    WE ARE THE TEAM GRAVEL HUNT !!!
     
    PHOTOS AND WORDS  BY YO!!HEY!!
     
     
     
     
      
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    この物語は、フィクションであり、ノンフィクションでもある。
    ノンフィクションの中にあるもっと深いノンフィクションな部分は
    共に走った者にしか分からない。
    『同じ空気』を吸ってみたければ、ぜひ、入隊して欲しい。
     
     
    『自転車の可能性は無限大』
     
     
     
    『ADVENTURE BIKE SHOP』
    CHILLNOWA CYCLES !!!!!!
     
     
     
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